あいちトリエンナーレ2010 プロデュースオペラ「ホフマン物語」美と怪奇の幻想世界

8月21日~10月31日まで愛知県で開催される国際芸術祭あいちトリエンナーレ2010の主催事業の一つとして、オッフェンバックの唯一のオペラ「ホフマン物語」が上演された。
あいちトリエンナーレ2010 プロデュースオペラ「ホフマン物語」 
エピローグより
悲しい恋の思い出を語り終えたホフマン(アルトゥーロ・チャコン=クルス)が酔いつぶれて昏倒している隙に、恋敵のリンドルフ(カルロ・コロンバーラ)がステッラ(手嶋仁美)を連れ去ってしまう。

「あいちトリエンナーレ」は、愛知県が初めて行う国際的な美術展で、今回が第一回となる。テーマは「都市の祝祭 Arts and Cities」。国内外から130組以上のアーティストや団体が参加し、現代美術・ダンス・演劇・オペラなど、世界の最先端を競い合う内容。
トリエンナーレの拠点となっている愛知芸術文化センターには愛知県美術館愛知県芸術劇場が同居する。オペラ公演が加わるトリエンナーレやビエンナーレは珍しく、その点が「あいちトリエンナーレ」のひとつの大きな特徴となっている。

オペラ「ホフマン物語」は、ドイツ・ロマン派の詩人であるE.T.A.ホフマンの幾つかの小説を元にした、幻想的な作品。主人公の詩人・ホフマンの、芸術家としての苦悩や至高の精神性が、3人の女性との恋のエピソードによって描かれる。

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愛知県文化振興事業団第277回公演

あいちトリエンナーレ2010 プロデュースオペラ
オッフェンバック作曲
ホフマン物語
全5幕《プロローグとエピローグ付全3幕》
フランス語上演・字幕付き

2010年9月18日(土)・20日(月・祝)14:00
愛知県芸術劇場大ホール

~キャスト/スタッフ~

ホフマン : アルトゥーロ・チャコン=クルス
ミューズ/ニクラウス : 加賀ひとみ
リンドルフ/コッペリウス/ミラクル博士/ダッペルトゥット : カルロ・コロンバーラ
オランピア : 幸田浩子
アントニア : 砂川涼子
ジュリエッタ : 中嶋彰子
スパランツァーニ : 晴雅彦
クレスペル : 松下雅人
シュレミール/ヘルマン : 森口賢二
アンドレ/フランツ : 西垣俊朗
コシュニーユ/ピティキナッチョ : 宮崎智永 
ルーテル : 三戸大久
ナタナエル : 村上敏明
アントニアの母の声 : 谷田育代
ステラ : 手嶋仁美

指揮 : アッシャー・フィッシュ
演出 : 粟国淳

美術 : 横田あつみ
衣裳 : アレッサンドロ・チャンマルーギ
照明 : 笠原俊幸
合唱指揮 : 大島義彰
副指揮 : 佐藤宏充
コレペティトール : 服部容子
演出補 : 久恒秀典
演出助手 : 大森孝子
舞台監督 : 菅原多敢弘

管弦楽 : 名古屋フィルハーモニー交響楽団
合唱 : AC合唱団

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【プロローグ】
ルーテルおやじの酒場。学生たちにせがまれたホフマン(アルトゥーロ・チャコン=クルス)は、陽気なクラインザックの物語を歌うが、途中で頭が混乱して、恋人・ステラの面影を歌う歌に変わってしまう。
あいちトリエンナーレ2010 プロデュースオペラ「ホフマン物語」

【第一幕・オランピア】
あいちトリエンナーレ2010 プロデュースオペラ「ホフマン物語」ホフマンは、機械仕掛けの人形・オランピア(幸田浩子)に恋する。
コペリウスが売りつけた眼鏡のせいで、ホフマンにはオランピアが益々魅力的に美しく見えている。

壊されたオランピアを見て、ホフマンは、彼女が自動人形であったことに気づき、人々は彼を嘲笑する。
あいちトリエンナーレ2010 プロデュースオペラ「ホフマン物語」 

【第二幕・アントニア】
あいちトリエンナーレ2010 プロデュースオペラ「ホフマン物語」ホフマンと行動を共にするニクラウス(加賀ひとみ)は、ミューズの仮の姿。今回のホフマンの恋にも疑問を呈する。
アントニア(砂川涼子)は父のクレスペルに歌うことを禁じられているが、ミラクル博士(カルロ・コロンバーラ)はその若さと才能で歌わずにいられるものかとそそのかす。
あいちトリエンナーレ2010 プロデュースオペラ「ホフマン物語」

あいちトリエンナーレ2010 プロデュースオペラ「ホフマン物語」駆けつけたホフマンに、ミラクル博士が冷たく彼女の死を宣告する。

【第三幕・ジュリエッタ】
あいちトリエンナーレ2010 プロデュースオペラ「ホフマン物語」ダペルトゥット(カルロ・コロンバーラ)は、以前にシュレミールの影をジュリエッタ(中嶋彰子)に盗ませたように、ダイヤを使って彼女にホフマンを誘惑させる。
ジュリエッタに影を奪われたホフマンは、またも人々に嘲笑され嘆く。
あいちトリエンナーレ2010 プロデュースオペラ「ホフマン物語」

【エピローグ】
すべてを失った惨めさに、ホフマンは死を望み倒れる。そこに、ニクラウスから戻ったミューズが現れ、ホフマンの才能を讃える。詩人の本分は恋愛よりも芸術だと、詩作に励むよう諭す。あいちトリエンナーレ2010 プロデュースオペラ「ホフマン物語」

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